text by YUMIO昨夜、愛猫ハマーが天国へ旅立った。
線維肉腫が発症して半年、
切除の手術を受けてから4カ月。
最後の1カ月はみるみるうちに衰弱が進み、
飼い主として見ているのがつらいほどだったので、
正直なところ「これでハマーも楽になれたんだ」と
どこかほっとした気持ちもある。
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ここからは、ワタクシと同じように
愛猫の『線維肉腫』と闘病している方のために、
この半年の経過を記したいと思う。
〜長くなりますが、興味のある方はおつき合い下さい〜
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猫の『線維肉腫=悪性腫瘍』というのは、どうやらオス猫、
とくにアメリカンショートヘアーに多いらしい。
(線維肉腫は人間でもみられる病気だ)
ハマーの場合は、最初鼻の下、くちびるの部分が
小さく赤く腫れてきたのが始まりだった。
ハマー本人(猫)にしてみれば
“なんか気になるできものができた”ような感じだったんだろう。
患部をしきりに舐めたり引っ掻いたりしていたので、
余計に大きくなったと思われる。
実際、悪性腫瘍というのは刺激を与えると大きくなるようだ。
悪性か良性かを調べるために、切除手術をしたのだが、
今にして考えると、その“切除”による刺激も、
腫瘍を大きくする原因だったような気がする。
(ただし、これは切除を奨めた獣医師さんに非はない。
もしこれが良性だったなら、切除手術は効果的だったんだから)
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参考までに、線維肉腫の対処法として獣医師から提案されたのは以下の4つ。
●その都度切除手術をする(費用は一回10万円ほど)
●抗ガン剤を週に一度投与する(費用は一回5000円ほど)
●負担をかけないよう自然にまかせる
●安楽死(これは自分の選択肢には無かったが)
ワタクシは悩みに悩んだ結果、
“自然にまかせる”選択をした。
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切除手術を終え、悪性腫瘍と診断されてから、
最初の1カ月ぐらいはいつもの元気な状態に戻ったのだが、
肉腫が大きくなるにつれて、どんどん弱ってきた。
この線維肉腫は、皮膚の柔らかいところに発症しやすいらしく、
特に鼻下やくちびるなどは、多くみられる部位らしい。
鼻下にできたものが、そのまま上へ膨らんでいく場合もある。
するとどんどん皮膚が悪性腫瘍に侵されて眼球もつぶれてしまう。
そんな症例写真を見てショックを受けたのだが、
ハマーの場合は幸い顎の下のほうに膨らんでいったので
眼球は温存することができた。
が、
実は幸いと思った“下方への進行”が、
かえってハマーにとっては負担になってしまった。
口の内側と顎に肉腫が広がったため、
食べ物が食べられなくなったのだ。
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当初、小指の先ぐらいの大きさだった肉腫は、
一日ごとにどんどん巨大化し、
最終的にはピンポン玉ぐらいの大きさのものが2つ
口元にぶらさがるような形になった。
その2つの肉腫に栄養分を吸い取られるかのように
ハマーの身体はどんどんやせ細っていった。
最後の二週間は、固形物をまったく口にできず、
ミルクを舐めるのみ。
ワタクシがかみ砕いて柔らかくした肉や魚を口に運んであげていたのだが、
あんなに大好物だったお刺身にすら見向きもしなくなった。
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“最後の日”の朝はあまりにも突然訪れた。
前の日の夜、ハマーは自力で玄関まで這っていき、
ワタクシとパートナーの帰りを“元気な頃の定位置”で待っていてくれた。
「玄関で待っててくれるなんて、今日は調子良かったんだね」
そう喜んでいたばかりだったのに。
翌朝、目覚めてみると
ワタクシのベッドサイドで眠っていたハマーは
全身の力が抜けて、すっかり立てなくなり、
いつもと違う奇妙な声を上げて鳴いていた。
ハマー自身も自分のなかの“異変”に気付いていたんだろう。
何とも切ない声・・・
でも、ものすごく大きな声で「あお〜ん」と鳴いていた。
その声を聞いて涙が溢れて止まらなくなったが、
ワタクシもパートナーもこの日一日打ち合わせのアポが入っていた。
“猫の容態が急変したので・・・”と
仕事に穴を開けるわけにはいかない。
パートナーと相談し、仕事を時間差で組んで
交互にハマーの元へ戻って付き添っていられるよう調整した。
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そして夜、
事務所で仕事をしていたワタクシの携帯に
パートナーからの着信が。
「何かあったら電話して」
そう伝えてあったので、
彼からの着信は“何かがあった”ことを意味していた。
覚悟を決めて自宅に戻ると、
目を見開いたハマーの息が荒くなっていた。
「ハマー」
「ありがとう」
「よく頑張ったね」
「これからもいつも一緒だよ」
「安心してゆっくり眠っていいんだよ」
「ハマー、ありがとう」
そう声をかけて、頭をなでながらおでこにキスをすると
ハマーは大きな深呼吸を二回した。
その後、吐息を吹きかけられたろうそくのように
す〜っと静かに命の灯火を消した。
▲ハマーがずっとつけていたエルメスの首輪。この鈴の音が鳴ると、ハマーがそばに居てくれるような気がする・・・2008年4月26日 PM10:27
ハマー永眠。
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ハマー、本当にありがとう。
15年間ずっとそばに居てくれてありがとう。
ありがとう。