text by YUMIO

実に清々しい日曜日でしたな。
今日は。


青空の下、サクサク撮影&取材が進み、
諸事情あってスポーツジムを2軒ハシゴし、
それから事務所へ戻って原稿を書いてたんだけど・・・

夕方、うちのマンションの“お隣の住人”である
マリコさんから携帯に着信が。


「YUMIOさん、猫ちゃん、ベランダに出しっぱなしにしてませんか?
さっきまでず〜っと鳴いてましたよ?」



な、なんとっ!!!!!



マリコさんは、ワタクシが猫を飼っていたコトを知っていた。

でも、亡くなったコトはお伝えしてなかった。



ワタクシ「実は・・・うちの猫、先日死んじゃったんです」

マリコさん「えええええええええっ?」




お互い、一瞬沈黙。


そして鳥肌が・・・




「でも、確かにお宅の西側のベランダから鳴き声がしてましたよ・・・

長いこと鳴き止まないので、
猫ちゃんを閉め出したままお出かけになったんじゃないかと思って
それで、心配になってお電話したんです・・・」と恐縮した様子のマリコさん。


マリコさんの優しいお気遣いに心から感謝の気持ちを伝えつつ、
ざわざわした気分で電話を切った。


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実は、
鳴き声がしたという西側のバルコニーは
ハマーが生前大好きだった場所で、
いつもそこから眼下の道行くひとを眺めながら楽しそうにしていた。

ときどき、ワタクシがそれに気付かず閉め出してしまって
ハマーが“ニャーニャー(入れて〜)”と鳴いていたことがあったのだ。



いま、ハマーの遺影やお花を飾っているのも
その西側の窓辺。




単なる偶然か・・・
それとも・・・



うちのパートナーに直ちに電話して
その一部始終を伝えると


「ハマー、まだ居るのかもね」
と、笑いながらひとこと。




・・・そうだな。
怖いことじゃぁない。





電話を切ったあとすぐに西側の部屋へ行き、西側の窓を開けて
誰も居ないベランダに向かって「入っておいで〜」と声をかけてみた。


爽やかな風が入ってきただけで、
部屋のなかには何も変化は起こらなかったけど。


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しかし、うちのパートナーが見た“白い光”といい、
マリコさんが聞いた“鳴き声”といい・・・


どうしてワタクシには何も見えない?
どうして何も聞こえないっ?




やっぱピュアじゃないからか・・・

ちぇっ。







text by YUMIO

前回の続きになるが、
弟と食事をしながらいろんなことを話した。


お互いの家庭のこと、仕事のこと。

弟と二人きりで“オトナ同士”としてこんなにじっくり話すのは
初めてのような気がする。



ドクターとして頑張ってる弟に
ここ数日、ずっと気になっていたことを聞いてみた。


愛猫・ハマーの最期のときのことだ。



「ハマーが死ぬ間際、呼吸は苦しそうだったんだけど、
お母さんのミルクを吸うような素振りをしたんだよね。

動物も人間も、死ぬ間際って幸せなことを思い出すのかな・・・」



すると、弟が穏やかな口調で諭すように話し始めた。



「これは実験で実証されてるんだけど・・・
人間も動物も、死ぬ間際に大量のアドレナリンが分泌されて、
ちょっとしたトランス状態になるんだ。

その時に臨死体験をする人が多いんだけど、

臨死体験をして意識が戻ってきた人はたいてい、
“温かい光に包まれて幸せな気分になった”とか
“キレイなお花畑が広がっていた”と言って、
苦しかった記憶はなにも残ってないんだよね。

そういう表現は宗教や人種に限らず共通しているから、
他の生命体だって同じ。
動物も同じような体験をするんだろうと言われてる。


だから、
ハマーもきっと、死の間際、
子猫の頃の幸せな記憶を思い出してたんだと思うよ」


その言葉を聞いて、気持ちがすごく楽になった。


自分の心のどこかで
「前向きな治療をせずに自然に任せたのは、
逆にハマーにとって苦痛だったのではないか?」と悔やんでいたから。




「ハマーは苦しくなかったはずだよ。

死の間際、アドレナリンが分泌されるのは、
痛みを和らげるためでもあるんだ。

どんな生き物だって安らかに眠れるように・・・
神様が与えてくれた最後のプレゼントなんだろうね」


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末期の患者さんやその家族と
死について話し合う機会が多いというドクター弟、

患者さんたちとも、こんな風に向き合っているのか・・・


“姉バカ”かもしれないが、
弟のことを誇らしく思った。



うむ。
オトナになったもんだ。







text by YUMIO

ハマーの話が続いて恐縮ですが・・・
(すんません。ここ数日それしか考えられなくて)

不思議な出来事があったので記しておこうと思う。


20080430212048.jpg
▲在りし日のハマーくん。可愛いヤツです・・・


ハマーが亡くなって数時間後、
『ペット出張火葬』の会社に連絡をした。


24時間対応。

ワタクシが連絡を入れたのは夜中の1時だったが、
やさしそうな声の女性が対応してくれた。



ちょっとエグい話になるが、
市の火葬場に依頼をすると合同になってしまうのでお骨がバラバラになる。


そのため、時間と場所を指定できる専門の業者に依頼をして、
単独で火葬をしてもらうことにしたのだ。


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火葬設備を積んだトラックが自宅前まで来てくれて、
その場で荼毘に付す。


時間は1時間ほど。

その間、ずっと停車はしてられないので、
家の近所を周回しながら馴染みのある街にお別れするのだそうだ。
(これを聞いてちょっとビックリしたが・・・)


猫用のかわいらしい数珠まで付けてくれて
費用は1万9000円。


あのテの業者は、あれやこれや何だかんだとオプションをつけて
料金を上乗せしてぼったくる・・・なんて聞いていたんだけど。

金額的にも、スタッフの対応も、かなり良心的だと思った。


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ところで、火葬のあいだに
うちのパートナーがおかしな行動をとった。


自宅のリビングの空中を眺めながら
しきりに目をこすっている。


そのときは、ワタクシも哀しみの最中だったので、
何も聞かなかったのだが、

後日、ハマーの遺影の前でふたりで語りながら
「あの時どうかしたの?」と聞くと


「じつはさ・・・
白い光がリビングの中で飛んでて・・・

ついたり消えたりするから、
立ちくらみかと思ったんだけど・・・

今までに見たことがない光だった・・・
しばらくしたら消えちゃったんだけどね」


そんなことを語りはじめたのだ。




白い光?





実は、同じ線維肉腫で愛猫を無くしたMさんから
先日メールをいただいて、

「我が家の娘は、みーが亡くなって一時間ぐらいしたあと、
部屋の中に白い光がふわふわ浮いてる!って不思議なことを言ってました」

というエピソードをうかがったばかりだったので、

「あ、それ、みーちゃんと一緒だ!!!」

と驚いてしまった。


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断っておくが、
我々、べつに何かの宗教に傾倒してるわけでも、
霊界をフツー以上に信じてるわけでもなんでもない。

ごくごく一般的なピープルでありますが、
そんな不思議な現象が重なると
ちょっとだけ「やっぱ、アリなのかな?」なんて思ってしまった。






もしも、その白い光がハマーの魂だったなら・・・

ワタクシには見えなかったのが、
すご〜く残念なんだけど。

(ひょっとして心の清らかな人にしか見えないのか)


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・・・こんなコトを書けるようになったぐらいなので、
けっこう気持ち、回復してきてます。


ちゃんと元気です。







text by YUMIO

ハマーの件でメッセージをいただいたみなさん、
本当にありがとうございました。

感謝、感謝でございます・・・


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週が明けて、朝、ラジオの本番のために局へ出社した。


哀しいけど、オンエアでは楽しく振る舞わなくちゃいけない。
誰もがそんな個人的な哀しみを乗り越えて仕事をしている。




スタジオのフロアに入ると、テーブルの上に
Mアナの結婚祝いのお返しが置いてあった。


スワロフスキーの包み。


中身は何だろう?と思って開けてみると、
出てきたのは、なんと『クリスタルの猫』!


20080428092331.jpg
▲スワロフスキーのlovlotsシリーズの『lil of bling』という子猫の置物。手のひらにちょこんと乗っかるキュートなサイズ



このシリーズのスワロは全部で14種類。



同じようにMさんからお返しをもらった友人アナ・キャオリンは
『犬』だったそうなので、
猫にあたる確率は14分の1の偶然だと思うんだけど・・・


それにしても、なんだか嬉しいサプライズでまたまた涙が出てきた。




「ほら、ボク、近くに居るでしょう?」



っていうハマーからのメッセージのような気がして。
(ホント、親ばか。勝手な思いこみなんですけどね・・・)


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さっそくベッドサイドに飾らせていただきました。


※Mさん、ありがとうございました。
Mさんの幸せを分けていただいたような気がします。
ずっと大切にしますね。
(勝手に自分のメモリアルアイテムに変えちゃってスミマセン・・・)

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▲自分の結婚祝いに従姉のお姉さんからもらったスワロのクローバーと一緒に


さてと。
いつまでも凹んではいられない。

気持ちを切り替えなくちゃ!


がんばりますっ。


20080428092613.jpg
▲ハマーが見守ってくれてると信じて・・・


おしゃっ!







text by YUMIO



昨夜、愛猫ハマーが天国へ旅立った。





線維肉腫が発症して半年、
切除の手術を受けてから4カ月。


最後の1カ月はみるみるうちに衰弱が進み、
飼い主として見ているのがつらいほどだったので、
正直なところ「これでハマーも楽になれたんだ」と
どこかほっとした気持ちもある。


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ここからは、ワタクシと同じように
愛猫の『線維肉腫』と闘病している方のために、
この半年の経過を記したいと思う。

〜長くなりますが、興味のある方はおつき合い下さい〜

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猫の『線維肉腫=悪性腫瘍』というのは、どうやらオス猫、
とくにアメリカンショートヘアーに多いらしい。
(線維肉腫は人間でもみられる病気だ)


ハマーの場合は、最初鼻の下、くちびるの部分が
小さく赤く腫れてきたのが始まりだった。


ハマー本人(猫)にしてみれば
“なんか気になるできものができた”ような感じだったんだろう。

患部をしきりに舐めたり引っ掻いたりしていたので、
余計に大きくなったと思われる。


実際、悪性腫瘍というのは刺激を与えると大きくなるようだ。


悪性か良性かを調べるために、切除手術をしたのだが、
今にして考えると、その“切除”による刺激も、
腫瘍を大きくする原因だったような気がする。

(ただし、これは切除を奨めた獣医師さんに非はない。
もしこれが良性だったなら、切除手術は効果的だったんだから)


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参考までに、線維肉腫の対処法として獣医師から提案されたのは以下の4つ。

●その都度切除手術をする(費用は一回10万円ほど)
●抗ガン剤を週に一度投与する(費用は一回5000円ほど)
●負担をかけないよう自然にまかせる
●安楽死(これは自分の選択肢には無かったが)


ワタクシは悩みに悩んだ結果、
“自然にまかせる”選択をした。


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切除手術を終え、悪性腫瘍と診断されてから、
最初の1カ月ぐらいはいつもの元気な状態に戻ったのだが、
肉腫が大きくなるにつれて、どんどん弱ってきた。


この線維肉腫は、皮膚の柔らかいところに発症しやすいらしく、
特に鼻下やくちびるなどは、多くみられる部位らしい。


鼻下にできたものが、そのまま上へ膨らんでいく場合もある。

するとどんどん皮膚が悪性腫瘍に侵されて眼球もつぶれてしまう。



そんな症例写真を見てショックを受けたのだが、
ハマーの場合は幸い顎の下のほうに膨らんでいったので
眼球は温存することができた。


が、
実は幸いと思った“下方への進行”が、
かえってハマーにとっては負担になってしまった。


口の内側と顎に肉腫が広がったため、
食べ物が食べられなくなったのだ。


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当初、小指の先ぐらいの大きさだった肉腫は、
一日ごとにどんどん巨大化し、
最終的にはピンポン玉ぐらいの大きさのものが2つ
口元にぶらさがるような形になった。


その2つの肉腫に栄養分を吸い取られるかのように
ハマーの身体はどんどんやせ細っていった。



最後の二週間は、固形物をまったく口にできず、
ミルクを舐めるのみ。


ワタクシがかみ砕いて柔らかくした肉や魚を口に運んであげていたのだが、
あんなに大好物だったお刺身にすら見向きもしなくなった。


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“最後の日”の朝はあまりにも突然訪れた。


前の日の夜、ハマーは自力で玄関まで這っていき、
ワタクシとパートナーの帰りを“元気な頃の定位置”で待っていてくれた。



「玄関で待っててくれるなんて、今日は調子良かったんだね」



そう喜んでいたばかりだったのに。


翌朝、目覚めてみると
ワタクシのベッドサイドで眠っていたハマーは
全身の力が抜けて、すっかり立てなくなり、
いつもと違う奇妙な声を上げて鳴いていた。




ハマー自身も自分のなかの“異変”に気付いていたんだろう。


何とも切ない声・・・
でも、ものすごく大きな声で「あお〜ん」と鳴いていた。




その声を聞いて涙が溢れて止まらなくなったが、
ワタクシもパートナーもこの日一日打ち合わせのアポが入っていた。


“猫の容態が急変したので・・・”と
仕事に穴を開けるわけにはいかない。


パートナーと相談し、仕事を時間差で組んで
交互にハマーの元へ戻って付き添っていられるよう調整した。


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そして夜、


事務所で仕事をしていたワタクシの携帯に

パートナーからの着信が。



「何かあったら電話して」

そう伝えてあったので、
彼からの着信は“何かがあった”ことを意味していた。




覚悟を決めて自宅に戻ると、
目を見開いたハマーの息が荒くなっていた。


「ハマー」
「ありがとう」
「よく頑張ったね」
「これからもいつも一緒だよ」
「安心してゆっくり眠っていいんだよ」
「ハマー、ありがとう」


そう声をかけて、頭をなでながらおでこにキスをすると
ハマーは大きな深呼吸を二回した。

その後、吐息を吹きかけられたろうそくのように
す〜っと静かに命の灯火を消した。


20080427003404.jpg
▲ハマーがずっとつけていたエルメスの首輪。この鈴の音が鳴ると、ハマーがそばに居てくれるような気がする・・・



2008年4月26日 PM10:27 
ハマー永眠。


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ハマー、本当にありがとう。



15年間ずっとそばに居てくれてありがとう。



ありがとう。








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